Tuesday, 19/3/2024 | 4:05 UTC+9

ドラゴンボール超(スーパー)はなぜ失敗したのか?

ドラゴンボールの原作の魔人ブウ編後の物語を描いた新作アニメーション「ドラゴンボール超(スーパー)」の評判がよろしくない。子供から大人まで愛されている大人気作品の続編とあって、期待値も高かったせいなのか、面白いという意見はかなり少ない。個人的にも今回の続編にはかなりがっかりさせられたというのが正直な所。今作のドラゴンボールの何が問題なのだろうか?

悟空とベジータ以外は弱体化

まず、原作終了時点(魔人ブウ編終了)での主要な登場人物たちの強さについて、振り返ってみようと思う。

・悟空
超サイヤ人3で元の姿に戻った純粋悪の魔人ブウと対等に戦えるレベル。
・ベジータ
超サイヤ人2まではなれるが、過去の界王神たちを吸収した無邪気な魔人ブウには勝てないが完全体のセルよりは強い
・悟飯
老界王神によって、潜在能力を全て開放。超サイヤ人になる必要がなく、強さは作中では単体最強。魔人ブウが人間の蛮行によって、分離した魔人ブウ(善)を吸収した魔人ブウ(悪)を圧倒するレベル。
・悟天とトランクス
フュージョンで合体することにより、ゴテンクスになることができる。超ゴテンクスが超サイヤ人3になることで、悟飯同様、魔人ブウ(悪)を圧倒するレベルにはなるが、時間制限もある。悟飯よりは弱い。単体としては、人造人間18号よりはやや弱いくらいか?
・ピッコロ
魔人ブウ編では、悪魔界の魔王ダーブラに石にされ、ほとんど戦闘には参加せず。人造人間・セル編では主力として活躍するが、多くの地球人を吸収した第一形態のセルに敗れる。その後、精神と時の部屋で修行。セルゲームではセルジュニアに苦戦。強さとしては人造人間17号を吸収した第二形態のセルと互角か少し強い程度で完全体のセルには勝てない。
・クリリン
フリーザ編では地球人ながら、大活躍するも、その後の人造人間・セル編、魔人ブウでは戦闘には不参加。フリーザとの戦いの後3年間人造人間との戦いに向けて修行をするが、どの程度、強くなったかは不明。
・天津飯
ベジータとナッパ襲来時にナッパに殺される。以降、界王の下で修行。ドラゴンボールで復活後はクリリン同様人造人間との戦いに向けて修行をする。主力のサイヤ人やピッコロ達とは力の差があるものの、第二形態のセルを足止めしたり、ゴテンクスを吸収魔人ブウからデンデを助けるなどして、活躍をするが、強さに関しては、クリリンと天津飯でどちらが強いのか意見がわかれる。フリーザ編ではクリリンに追い越されたが、セル編以降も修行をしていたと思われる天津飯の方が強いだろうと勝手に推測。
・ヤムチャ
サイヤ人編では、雑魚キャラのサイバイマン1匹と戦い自爆で相打ち。ベジータにはボロクズ呼ばわりされ、ブルマという彼女まで取られという救いようがないレベルの扱い。人造人間編でもかませ犬役としてしっかり役目を果たす。人造人間19号がエネルギーの大きさから悟空と間違う強さを持っているにも関わらず、活躍の場面には恵まれない。地球人の中では、クリリン・天津飯よりもはるかに下か?
・餃子
サイヤ人編以降ほぼ出番なし。界王星で修行したり、天津飯と長い修業をするも、その成果は一切発揮できず。最終的な強さは不明だが、ヤムチャよりは弱い。

主要な戦士達の力はこんなものだろう。しかし、この原作のイメージでドラゴンボール超を見ると違和感ばかり覚える。それもそのはず。 ドラゴンボールの映画「神と神」で登場した破壊神ビルスとその世話役のウィスというやっかいすぎる存在がドラゴンボールの強さのバランスを大きく壊していくのだ。

この破壊神ビルスという存在。神と神を見た人間ならわかるが、あまりにも強すぎるのだ。桁違いとかではなく次元そのものが違う。最初の戦闘では、魔人ブウを倒した悟空をまるでヤムチャ(ボロクズ)のように扱うのだ。そんな悟空はビルスに対抗するために、超サイヤ人を超えた存在になるために、超サイヤ人ゴッドというまたわけのわからない領域に足を踏み入れる。この超サイヤ人ゴッドは見た目が界王拳にそっくりなビジュアルなのに、界王拳よりも迫力にかけるというモヤモヤした感じなのだが、強さは超サイヤ人3よりもはるかに強い。しかし、そんな強さを手に入れた悟空でさえビルスには全く歯が立たずに完敗してしまう。それほどまでにビルスは強い。後に、ベジータも悟空とほぼ同等の力を手に入れ、映画「復活のF」に繋がっていく。現在、その「復活のF」をリメイクした内容がドラゴンボール超で放送されているのだが、その内容がこれまた酷いものなのだ。

以下、復活のF編での酷い場面

  • 悟飯が弱体化して、フリーザの側近戦士のシサミを瞬殺できない。
    • 気を高めた状態にも関わらず、タゴマの攻撃で心臓止まる。
    • 悟飯のエネルギー弾がシサミに弾かれる。
    • 仙豆を食べて回復した後、悟飯が超サイヤ人になって、ようやくタゴマに反撃できるレベルにはなるが、それでもタゴマを戦闘不能にはできず。
  • 超サイヤ人の悟飯が変身していないフリーザに勝てない。
  •  ピッコロも同様にフリーザの側近の戦士タゴマに負ける。
    • 顔面パンチでもビクともしない上に、腕を千切られる。
  • クリリンが下級兵との戦闘にビビって、天津飯に怒られる。
  • そもそも、主戦力でなかったはずの亀仙人がフリーザ軍の下級兵士を圧倒する。

もう、強さのバランスがめちゃくちゃなのだ。なぜ、そうなる?と思わされることばかりだ。フリーザがトレーニングして、強くなったのは百歩譲って良しとしても、地球サイドのメンバーがフリーザ以外のメンツに苦戦するという根拠があまりにも薄く感じる。ギニュー特戦隊以下の強さだった側近戦士のシサミにしても、いくらフリーザと4ヶ月間トレーニングをしたといっても、たった4ヶ月で、セルや魔人ブウと戦ってきた戦士たちを超えられるだろうか?ピッコロはもちろん、クリリンや天津飯にもとうてい敵わないはずだ。このあまりにもおかしな強さの設定はどういう風に決定されたのか理解できない。

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